ゆびきり
十二章 準備
梨由のライブまであと二週間。
この日は、ミサと光哉と三人で政康とライブについての大詰めの話をしていた。
もちろん、プライベートと仕事は互いに分けていた。
話が詰めてくると、梨由は意を決して話を切り出す。
「話は以上、次の仕事頑張ってくるように」
そう言って去ろうとする、政康にすかさず話しかける。
「私、今回のライブで素直になるって決めたから」
急な梨由の言葉がその場にいた、ミサや光哉、マネージャーも政康も驚きその場の空気が止まった。
でも、心に決めた梨由の瞳は揺らぐことはなく、政康を見つめた。
「私は、好きな人に好きだと言える立場に戻りたい。本当に、愛せる人の側にいたいの。見返りがなくても」
いつもと様子が違う梨由に、皆注目した。
「マサもさ、本当に愛せる人と生涯遂げた方が幸せだよ。もう、充分じゃない?ほしい地位は手に入れたんだから、私はそんな人生の駒に過ぎない人でしょ?」
梨由の、切なげな問いかけに、政康は俯いた。
この日は、ミサと光哉と三人で政康とライブについての大詰めの話をしていた。
もちろん、プライベートと仕事は互いに分けていた。
話が詰めてくると、梨由は意を決して話を切り出す。
「話は以上、次の仕事頑張ってくるように」
そう言って去ろうとする、政康にすかさず話しかける。
「私、今回のライブで素直になるって決めたから」
急な梨由の言葉がその場にいた、ミサや光哉、マネージャーも政康も驚きその場の空気が止まった。
でも、心に決めた梨由の瞳は揺らぐことはなく、政康を見つめた。
「私は、好きな人に好きだと言える立場に戻りたい。本当に、愛せる人の側にいたいの。見返りがなくても」
いつもと様子が違う梨由に、皆注目した。
「マサもさ、本当に愛せる人と生涯遂げた方が幸せだよ。もう、充分じゃない?ほしい地位は手に入れたんだから、私はそんな人生の駒に過ぎない人でしょ?」
梨由の、切なげな問いかけに、政康は俯いた。