ゆびきり
客が途切れ、私が詠士を見ていても、邪魔するものは何もなかった。






でも、見なければ良かったと、後悔した。







詠士は女の元へ歩いていったから…







それも、私が嫌いなタイプの派手なメイクに派手な髪色をした女。








男はやっぱり、そういう女を好むのかな…







ナチュラルな女は今は流行らない?







違う人を好きになりかけているのに、同じ光景を目にする。







心が痛いよ…







「そういえば…」







私は、昨日、詠士からもらった詩を読んでいないことに気づいた。








客も途切れたため、私は、お昼休みをもらった。







昨日の詩は、バッグにまだ入っているはず。







私は、パンをかじりながら、昨日の色紙を開いた。







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