ゆびきり
女の子は柔らかな笑顔で、私に手招きをする。







自然とその子の方へ、足が進む。
そして、その子の前にしゃがんだ。








「どうしたの?涙流れてないのに、泣いてるみたい」








「えっ…」







突然、心を見透かされたことに、言葉が出なかった。









涙が流れてないのに、泣いてるみたい…









「あなた名前は?私は望月梨由っていうんだ」








「私は…高嶋日和…」








やっとの思いで、小さい声で答える。








「日和って、お天気日和のひより?」








「そ、そうだよ」









梨由は、目を輝かせながら聞いてきた。










なんだろう、不思議な子だな…










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