ゆびきり
その笑顔が隣で見れるだけでいい。






今は、心がなくてもそれで満足だよ。







「詠士が来たお祝いを朝食に込めました」







私も自然と笑顔で返す。






「まじで?やったぁ!俺、歓迎してもらえるんだ」






二人は向かい合わせに座り、手を合わせた。






「いただきます」






二人でそういうと、食べ始めた。








「旨い、お前料理旨いよ」







詠士は本当に美味しそうに私の作った朝食を食べてくれる。







「子供みたい」






私は、小さく笑いながら言った。







「いいか、日和。素直が一番大切なんだぞ。お前も嬉しかったら喜べよ」







やけに真面目な顔でいうけど、口にものが入っていて、説得力がない。







「はいはい。ありがとうございます」







幸せだな。







こんな平凡な朝のにね。








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