ゆびきり
全く、気にしてるんだから否定くらいしてよ。







「まあまあ、でも相手が日和なら安心だわ」







フォローするように、倫子が話しに入る。







「でも、昨日の過去の話、龍さんって人を詠士は尊敬してるって言ってた。どんな人だったの?」







再び、私の言葉に二人が驚く、でも、今回は少し空気がはりつめた感じがした。







「詠士が、尊敬ね…」








呟くように言うと、倫子は一枚の写真を出してくれた。







それを私にみせると、顔中にピアスが空いていて、青いカラーコンタクトをしている金髪の男性を指差した。







「彼が龍よ」







鼻筋の通った、整った顔立ち、そりゃ女も寄ってくるはずだ。








「詠士が今、詩を売ってる場所で最初に詩を売ってた人。ちなみに本業はホストだったわ」







ホスト…







こんなホストいたら、絶対No.1だよね。








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