ゆびきり
倫子は恥ずかしそうに顔を赤めたが、強気な態度のまま写真を取り上げた。







「もう、返しなさい!そんな笑うならもう見せないから」







半分冗談っぽく言った。







「俺らも持ってるから全然構わねえよ」







詠士も強気に反論した。







みんな、同じ写真もってるんだ。







なんだか、私だけがまたわからなくて、少し寂しくなった。







そんな私を察してくれた詠士は、みんなに提案してくれた。







「日和が仲間に入ったんだ、また写真撮ろうぜ」







「えっ」







私は、キョトンとした表情で、詠士を見つめた。







「俺の誕生日もあるし、パーティーやろうぜ」







詠士の誕生日!?






知らなかった…







まあ、出会ったばかりで、誕生日の話なんてしたことないから当たり前だけどね。







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