ゆびきり
こうして、他愛もない話をしながら、私たちは先に家に帰った。







家に帰り、詠士とくつろいでいるとき、何気なくテレビをつけていると、MISAが現れた。







私は、詠士の顔を一瞬みると、すぐにチャンネルを変えようとした。







「別に、変えなくていいよ」







詠士は冷静に、私のチャンネルを持つ手を握った。







私は、そっとチャンネルをテーブルに置く。








そっと、詠士の手も自然と離れる。







私の行動は、もしかしたら、詠士のためじゃないかも知れない。







詠士が、真っ直ぐテレビに映る梨由を見つめているのが、とても、胸が締め付けられる。







ただ、テレビをみているだけなのに、そんな梨由に私は、嫉妬している?








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