ねえ、好き



かえるの合唱をききながら、
たんぼの横道を歩く。


目を上げれば、きれいな星。

夜の木々は、こわいというより、神秘的。

深く呼吸すれば、すっと身体になじむ優しい空気。

となりには、愛して、守ってくれる、優しいあなた。


いま、この瞬間、
最高にしあわせだと思った。



鼻がつんとして、
気がついたら、涙がこぼれてた。



「…泣いてるの」

「…うん」

「悲しくて泣いてるの」

「しあわせすぎて泣いてるの」


そういって、見上げれば。

優しく笑って抱きしめてくれるあなたがいる。


< 3 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop