ねえ、好き
かえるの合唱をききながら、
たんぼの横道を歩く。
目を上げれば、きれいな星。
夜の木々は、こわいというより、神秘的。
深く呼吸すれば、すっと身体になじむ優しい空気。
となりには、愛して、守ってくれる、優しいあなた。
いま、この瞬間、
最高にしあわせだと思った。
鼻がつんとして、
気がついたら、涙がこぼれてた。
「…泣いてるの」
「…うん」
「悲しくて泣いてるの」
「しあわせすぎて泣いてるの」
そういって、見上げれば。
優しく笑って抱きしめてくれるあなたがいる。