ねえ、好き


私はつかれていた。


休みなしで仕事を頑張って、
何回くじけそうになっても自分を励まし続けて、

嫌みを言う上司に気を遣い、

仕事をなかなか覚えてこない部下には柔らかく教育を続けて。


気がついたら、素直に泣けなくなっていた。


だけど。


「あなたの腕のなかは、安心する」

「肩の力が抜けるだろ?
…いまは、素直に、泣いとけよ」



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