エリートな彼は溺愛を隠さない
――――
「ねぇ、夏哉くん。私、あなたの事、気に入っちゃった」

「は?」

ベッドで微睡みながら俺が煙草に火を点けた瞬間に隣にいる女が艶やかに俺を見詰めながら囁く。

「本気に…なりそう」

はあ!?…何言ってんだよ。バカじゃねぇの。

合コンの後、勝手に付いて来た女とそのままホテルに入った。

いつもの様に連絡先も教えずにそのまま別れるつもりだった。

こいつも、…出会ったばかりの男に惜しむ素振りも見せず身体を拡げるような女の吐く台詞かよ。

お前ごときの女にまとわりつかれちゃ迷惑なんだよ…。

「俺は君の…飾りの一部になる気はないよ」

俺の一言に女はガバッと起き上がった。

「どういう…意味よ」

先ほどとは打って変わり、女の声に怒気が混じっている。




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