エリートな彼は溺愛を隠さない
その時、城田が手提げ袋と水筒を抱えてこちらに近付いてきた。

「あ、綾芽」

夏哉が城田を見て嬉しそうにキラリと笑いかける。

うわ…、何だよ、その極上の笑顔は。

いつものニヤリ、じゃないぞ。

今のは女が十人以上は失神するね。

「弁当は?」

「あ、これ。どこで食べる?」

「…二人になれるとこ」

「そ、そう?じゃあ、下の公園にでも行く?」

「うん」

そう言って立ち上がった夏哉が素早く城田の唇に軽くキスをした。

「!!」

俺はビックリして椅子から落ちそうになってしまった。


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