エリートな彼は溺愛を隠さない
フッと彼女から目を逸らして気持ちを落ち着けようとした俺に彼女が近付いてきた。

「星野さん、お待たせしました…」

パッと顔を上げて彼女の顔を見ると、彼女の瞳を隠す大きな眼鏡が視界に飛び込んできた。

おい…、外しとけよ…。

「あ、だめだよ、眼鏡は禁止。
…これ、そんなに度、強くないじゃん。見えるんだろ。
外してて」

俺が彼女から眼鏡をそっと抜き取ると、その奥のキラキラした瞳が現れた。


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