エリートな彼は溺愛を隠さない
「あの、星野さん、ちょっと教えてもらえますか」

その時、ふと横から話し掛けられる。

「ん?」

振り向くとデータ集約の分厚いファイルを手に、同じ課の同期の女性が俺を見ていた。

…城田綾芽。

「ああ、何?」

一瞬、固まった俺だったが、彼女に軽く笑顔を見せながら答えると、城田はホッとした様な表情で俺のデスクの上にファイルを広げた。

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