姫×四季(仮)

「あれ…ここ、どこ?」



目を覚まし
見慣れない景色に唖然とした。



白い天井と、…黒い布団。
辺りを見渡しても
自分が横になってるベッドと
入り口の扉付近にある本棚以外は何もない。



…ここ本当にドコ?
んで今は何時?


それに…
どうしてこの部屋
黒い色ばかり?


天井の白以外
カーテンやじゅうたん
ベッドに布団
本棚までも真っ黒。



「怖ッ」



恐怖の館ですか…?

驚く事が多すぎる。




昨晩
確かアタシは路地裏で寝ていて
なんだか"誰か"と話をして
その"誰か"にドコかへ連れて行かれて…

で?
まさか拉致られたと?

それが1番考えられる。



「逃げよ」



辺りに人の気配はないし
今のうちに早く脱出した方が良さそう。


二日酔いで痛む頭を押さえながら気だるい体に鞭を打ち、ソロソロとベッドを降りた。


しかしまだ視界は揺れ
ベッドに下に座り込む。
立ち上がる事すら儘ならない。


今回はかなり飲みすぎた。
こんなになるまで飲むなんて事
最近ほとんどなかったからか
酔いが残る。


水が飲みたい…





━━━━コンコン…





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