姫×四季(仮)

「ダメ…ですか」


「そうだねぇ。君まだ未成年でしょ?身分証や親御さんの同意がなきゃ部屋は貸せないよ」



不動産屋を数件巡るも
返答は同じ。


まぁ…
そりゃそうだ。


身寄りも金もない未成年に
ポンポン部屋を貸す訳ないか。


結局、朝早くから探しているにも関わらず、昼近くになっても見付からない。


昨晩の夕食で残金も使い果たし
昨日働いた分の給料はまだもらってないから、一千もない為、昼食は抜き。



夜またお酒でお腹を満たすとして…なんか惨め過ぎる。






時間は過ぎ
夜はあっという間に来てしまい…



「「心結ちゃ〜ん♪」」


「は〜い!今行きま〜す♪」



マズイ。
部屋どころか
今晩の寝床も見つからないまま
夜の仕事が始まってしまった。

お酒のペースも早いし
このままじゃまた潰れる…。



「心結ちゃん次こっち〜!」


「はいは〜い」



困った。





一方その頃…


店の外。
壁に寄りかかりながら煙草を吸う2人の男女。

それは
桔梗さんと"ある男"






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