姫×四季(仮)

「昨晩は助けてくれたみたいね、ハル」



男は"矢神陽星"



「ホスト街をウロウロしていた未成年が、まさかアンタの所で働いてるとはな。居場所を聞いといて正解だったよ」


「あの子、どうしたの?」


「道端で倒れてた」


「やっぱり…」


「初心者相手に飲ませ過ぎだろ」

「彼女、初心者じゃないわよ。未成年にしてはこの仕事に慣れているし」


「へぇ。経験者?」


「えぇ。それもかなりね。じゃなきゃ、初日からあんなにお客さんに気に入られないわよ」


「ふーん。ただの未成年って訳じゃないんだ」


「そうね。それに、お酒も強い方よ。ワインボトル2本、シャンパン3本+ドンペリ3本。終いにウォッカにまで手を伸ばしちゃうんですもの」


「…そりゃ潰れるな。想像するだけで、こっちが気持ち悪くなりそうだ」



吸い終わった煙草を
矢神は携帯灰皿に捨てた。





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