姫×四季(仮)
コンビニのすぐ隣にある公園で
街灯下のベンチに腰掛け
おにぎり片手に仕事探し。
「惨めな1人バースデーに乾杯」
訳のわからない独り言を漏らしながら、お茶を飲む。
キャバクラ・ホストの求人雑誌を眺めると、だいたい18歳から募集している。
とは言っても
未成年の夜の仕事は
色々厳しい。
年齢を偽っても
身分証明で呆気なくバレるし。
だけど
普通のバイトは時給が安いし
高校にも行ってない女が
履歴書を書けるはずもなく
正社員なんてとんでもない。
結局
行き着く先は夜の世界なんだよ。
「時給高い所に行こっと」
ゴミ箱にペットボトル等を捨て
フラフラと夜の街へと歩き出す。
さすがイブ。
右見ても
左見ても
カップルしかいない。
悪かったね、ひとり身で。
『1人』も『孤独』も
もう慣れた。
誰かに頼って生きる人生
2年前に終わったの。
━━━…ホスト街
カッコいいお兄さん方が
外で客の呼び込みに精を出す。
クリスマスは書き入れ時だし?
皆さんお疲れ。