姫×四季(仮)

***


目が覚めた時
見覚えのある景色に
またも唖然とした。


天井以外
ブラックな部屋。


ここは確か…
恐怖の館。


アタシは
どしてこんな所にいるの?


確かトイレで吐いて
矢神陽星が現れ…


って。
またアイツか…。




少しだけ思い出した所で
なんとか体を起こすも…



「…ッ」



鉛の様な体の重さに邪魔をされ
立ち上がれない。




なぜこんなにダルいの?



ノソノソと動き
ようやくベッドを降りる事が出来た。


今日の二日酔いはヒドイな…

こんなになったのは初めて。



部屋を出ようと
ズルズルゆっくりと扉に近付いた…ちょうどその時。



━━━━ガチャッ……



先にドアを開けられた。
現れたのは笠原晄耶。



「目が覚めたんだね」



言いながら彼は
持っていたお盆を
ベッド横の小さな机に置いた。



「お、おはようございます…」



まさかまた会うとは思ってなかったから、なんだか気まずい。



「起きて平気?」


「二日酔いは慣れているので平気です」



今日はちょっとヒドイ二日酔いだけど。




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