私と彼の秘密の契約
それからずっと、祐先輩は私の憧れで。
こうやっていつもこっそり、部活をしてる姿を見ている。


告白する勇気なんてない。
あの笑顔を見れるだけで幸せなんだもん。


「美咲、おはよう!おや?また先輩のおっかけかい?」


「ちょっ、麻美!声大きい!!」


この元気なクラスメイトは浅倉麻美。

彼女とは一年の時から同じクラスで、私が祐先輩を好きな事も知っている。


「悪い悪い!ま、まだ誰も来てないからセーフだね!」

麻美は豪快に笑うと自分の席につき、おもむろにノートを広げる。


「ね、美咲。お願い!数学のノート見せてくれない?」

「しょうがないなぁ。」


なんていいつつも、私も苦手な英語のノートはいつも麻美に見せて貰っているので、恩返しができて嬉しい。

勉強は得意な方ではないけど、数学だけは人並みよりちょっと上の成績をキープできていた。


私は先輩鑑賞を止めて、麻美と数学の宿題を始めた。
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