PLAY❤BОY~君が好き~
「美羽、俺の話聞いて。」

「っ…。」

「頼む…から。」



陸…。



「…うん。」



結局あたしは傷つく方向
に自分から向かって行く。



陸に連れて来られた。



陸の家…。



こんなに入るのが嫌って
思ったことはない。



「なぁ…何で。」

「え?」

「何で?
 アイツ誰?」

「陸…。
 あたしも聞きたい。
 あの子…誰?
 どうして…帰って
 来てくれなかったの?」

「っ。」

「あたし…ずっと待ってた
 んだよ?
 メールもないし…。」



もう…やだよ。



泣きそう。



「ごめん…。
 あいつ俺の妹みたいな
 やつで。
 帰国してきたから会いたい
 って…。」

「何…それ。
 それで?
 それであたしをほおって
 行ったの?」

「ごめん…。」

「…それが陸の…答え?
 あたしよりも…。
 その子が大事なんでしょ?」

「何言って…。
 俺が好きなのは美羽
 だけだっ。」

「あたし疲れた。
 やっぱり距離…置こう。」



そう言ってあたしは
家を出た。




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