君との1ヵ月

啓との仲

-11月―

上旬までは全てが順調だったんだ。

今思えば、順調過ぎたのかな・・・。

愛にはいつの間にか、もう1人好きな人が出来ていた。

1つ上の先輩で部活が同じ人だった。


そんな中私は、あまりにも寒すぎて色んな人から手を借りていた(笑)

そんで、あんまり愛も「啓啓」言わないから、普通に啓の手も借りていた・・・。

もちろん、意識なんかしてないし、他の男子ともそうだった。

「啓ー、寒いー、手貸してー。」

笑いながら手貸してくれた。啓の手はめっちゃ温かかった。

「なんでそんなに温かいのー???」

「んー?それは俺の心が温かいから??笑」

「はー?それじゃあうちの心は冷たいのかよー(笑)」

とか言いながらよく啓に手温めてもらったりしてた。

その他にも、足をお互いに引っかけあったり喋ったりしてた。

啓は内心、愛が嫌いらしくて見るたびに私に

「あの赤い傘の人(愛)誰ー?笑」「あのキモい奴誰ー?笑」

とか言っていた・・・。そのたびに私は啓の足を蹴ったりして「うるせぇ」って否定した。

私は幼稚過ぎて、それが分からなかった。・・・その行動が愛を傷付けていたなんて・・。


ある日の帰り道、この言葉が愛から聞かされるまでは順調だったんだ・・・・。


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