わんことにゃんこの愛し方


この男は、妹の私から言うのもなんだけどイケメンだ、しゃべらなければ。

染めているのに地毛じゃないのかってくらいサラツヤの髪に、同じく色素の薄い瞳は実はカラコン。

本当は黒曜石みたいな深みのある大きな瞳で、外したときとのギャップがいいって友達が言ってた。

昔は中ニでも高校生と間違われたのに、今は二十歳でも高校生かと尋ねられる。

はっきり言って顔が変わらない、化け物だ、たぶん。


じーっとねめつけると、謙斗はまた笑って私の頭をグリグリとかき回す。


「理桜ーそんな睨んだらせっかくの可愛い顔が台無しだろ〜?俺に似て可愛いんだからー。」



――…ぷちっ

血管が切れたような気がして、

実際は堪忍袋の緒が切れた。

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