わんことにゃんこの愛し方
空いてる部屋に来客用の布団をふたつ並べて、俺は上に転がる。
兄ちゃんは近くの椅子に腰かけると、無駄に長い足を組んで俺を見下ろした。
「おい奏、どーゆーことだ?」
兄ちゃんの笑顔は怖い。
見た目だけならさわやか好青年なのに、今は角が見えるよ…
「お前、理桜にふられたのか?」
ぐさっ、
いやいやまだ!!まだ直接的にフラれたわけじゃないし…
あぁでもあんだけ言ってもなびかないってことはやっぱ脈なし?
……だぁぁっ、ダメだそこは考えずにいこう!!
兄ちゃんは若干哀れみのこもった瞳で見てくる。
なんだろこの敗北感。
でも、と兄ちゃんは続ける。