わんことにゃんこの愛し方
「おい、聞いたか?」
「あー修司お帰りー」
ケータイを片手に戻ってきた修司兄ちゃん。
どうやら彼にも連絡が来たらしい。
もういつもの修司兄ちゃんの顔だった。
「まぁ俺は別に構わないよ?
ただ家はこっちにしてほしいな、どうせ料理作るの俺だし、使い慣れたキッチンの方が楽だからなぁ。」
「俺も別に問題はないな。理桜はどうだ?」
「え、私?」
いきなり話を振られて、とっさには言葉を返せなかった。
別にこのメンツがだめなわけじゃない。
だって昔から一緒で気心も知れてるし、一緒にいてたのしい。
……でも、
私が口を開こうとした矢先、
玄関が開く音と、小走りな足音が聞こえてきた。