わんことにゃんこの愛し方





お茶を持って戻ってくると、奏がテーブルの上で伸びていた。

というより、突っ伏していた。

…垂れた耳と尻尾が見えるのは私だけじゃないはず。

私はそのすぐ近くにお茶をと?っと置いた。

ちらっと目だけが私に向けられて、

「……なに」

でも私はこんなに不機嫌そうな声しか出ない。


ううう〜理桜がちべたい、なんてのの字を書いていじけだす奏に、

さっきとは違う意味でため息がこぼれる。


……まったく、なんでこんなバカわんこに惚れちゃったんだか。




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