わんことにゃんこの愛し方
……ん?
待てよ?ちょっと待って?
私……今、何考えてた…?
『なんで惚れちゃったんだか。』
すっごく無意識に出てきたその言葉。
私が…あのバカわんこに?
私、奏のことが好きなの?
ないないないないっ!!
全力で否定してみるけど、
『好き』
その言葉がしっくりはまってしまって、頭の中から離れない。
奏を凝視したままだったのを不思議に思ったのか、
奏とその隣に座る修司兄ちゃんが私の顔の前で手を揺らす。
途端に顔がぼっと熱くなって、
私は急いで謙斗の隣の椅子に座った。