わんことにゃんこの愛し方
謎の手紙
しばらく会話をしながら(まぁほとんど私は相づちばっかだけど)をしてると、
あ、と謙斗が何か思い出したように声を上げた。
「そういや、犬飼さん家こっち戻ってきたんだって。」
「え、まじで?」
「おー、昼間おばさんにばったり。またお隣さんだって。」
「じゃあ奏も?」
「ああ、お前と同じ学校らしい。」
「そっかぁ〜」
犬飼さんは昔私の家の右隣に住んでいた家だ。
私が中学に上がると同時に引っ越しちゃったけど…
奏っていうのは、犬飼さん家の次男で、私と同級生の幼馴染み。
ちっちゃくて気が弱くて、
すぐにケンカに負けてびーびー泣いて帰ってくるから、私がかわりに相手をはっ飛ばしたことだってある。
私のこのサバサバした性格は、もしかしてコイツのせいかもしれない。
「懐かしいなぁ〜」
今でもぐるぐる眼鏡かけてるかな?
身長は伸びたかな?
何組になったんだろ、私だって気付くかな?
とりあえず、明日アイツを探して…
昔みたいにからかってやるか!