わんことにゃんこの愛し方




「…いてっ!!」


ゴンッ、固い音がして、修司兄ちゃんのおでこが離れてゆく。


仁王立ちしていたのは謙斗だった。

右手にはお玉を持ったままなのに、変な迫力がある。


「修司ぃ?なーに俺の妹口説いてるのかなー?うんー?」

「いいじゃねーか、ちゃんと幸せにするって。なぁ理桜?」


ニヤッと笑って私の手をとる修司兄ちゃん。

謙斗は冗談って分かってるみたいだからゲンコツだけだったけど…

その後ろ!!なんかすごい捨てられそうな犬がいる!!

飼い主を見つめるような、すがるような…

なんか悲しい目差しでこっち見てるし!




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