わんことにゃんこの愛し方





「理桜はさ、俺が『好きだよ』って言ったの、聞いてたんだよね?」


強がっているだけで、本当の理桜は怖がりなんだって知ってる。

だから俺は小さい子に接するみたいに、ゆっくりと問いかけた。


その問いに、理桜はちょっと間を空けてから、こくりとうなずく。


俺は手首を握っていた手を離した。

一瞬すがるように動いた彼女の指先に、俺は微笑む。





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