わんことにゃんこの愛し方





「…う、そ」

「うそじゃない」

「…からかわないでよ」

「なんでからかわなきゃなんないんだよ?」

理桜は頑なに首を横に振る。

それくらい、理桜自身が感じるコンプレックスは深かったんだろう。


俺はなおも震える彼女の指先に、俺の指を絡める。

おんなじくらいに冷たくて、体温は溶け合ってにじんで、わからなくなる。




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