わんことにゃんこの愛し方


「ねぇ何してるの〜?」

振り返ると、そこには一人の女の子が立っていた。

私が独り言をブツブツ言ってたから気になったのかな?

焦げ茶色の長い髪が可愛らしい子だった。

「ううん、別に。」

そう言ったが女の子は無邪気に私の手元を覗き込んでくる。

そして文字を読んだのだろう、驚いたような声が聞こえた。

「えー!!入学二日目でラブレター!?」

「ちょ、声大きいよ。」

「だってぇ〜でもすごいねー!新山さん可愛いもんね!」

キャッキャと楽しそうな女の子の様子に、おいおい嫌味かよと思ってしまう。

可愛いなんて単語、私には無縁のものだっての。

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