わんことにゃんこの愛し方
「なんか…」
「ん?」
「変な感じ…」
学校が終わって、当然のように二人で帰宅した。
自分の家を前にして言う理桜に、俺は首をかしげる。
「そうかなぁ?俺は別になんともないけど。」
「あっそ。どうでもいいけど手離してくれる?」
「えーやだ繋いでたい。」
「うちのクソ兄貴にぶっ潰されたいならご勝手にどうぞ。」
「ごめんなさい!!」
理桜は調子が戻ってきたらしい。
減らず口も戻ってきた。
そして、俺に対する扱いの酷さも戻ってきたなぁ…。
しくしくとそんなことを思いながら歩いていると、
ブロロロ、と聞きなれたエンジン音が背後から迫ってきた。
理桜はいきなり笑顔になる。
なんだよぉ〜…。
でも文句は心の中でしか言えない。
初っぱなからケンカしたくないもんね。
そんな俺を差し置いて、バイクを止めてヘルメットを外したのは、
いつもの爽やか笑顔。