わんことにゃんこの愛し方
「謙斗くんが黒髪黒目になったら
またそっくりだって言われるから怖がってるんだと思う。」
「…そんなこと、今に始まったことじゃないのに」
「だからこそ、根強いんだよ、恐怖は」
どうすればいい?
俺はどうすればいいんだろ?
「おい、謙斗。」
そのとき、今まで黙っていた兄ちゃんが口を開いた。
さして顔色を変えるわけでなく、やたら落ち着いた雰囲気で。
「なに、修司?」
「気にするな、さっさと髪色戻してこい。」
「「はぁっっ!?」」
「今すぐに、だ。」
そう言って、兄ちゃんはニヒルに微笑んだ。