わんことにゃんこの愛し方


ああ、と今朝のことを思い出してポケットを探れば、

出てきたのはくしゃくしゃになったあの紙。

それを見て穂香はアチャーと手を目に当てて呆れているし、

私も笑うしかない。


「理桜、行ってきた方がいいよ〜」

「えーめんどくさ。でもなんかスルーしたら悪化しそうだよねぇ」

竹刀を振り回しながら教室に来られでもしたらたまったもんじゃない。


「んー、じゃ、行ってくんね。」

「行ってらっしゃい!!キツいこと言っちゃダメだよ!?」

「んー」

キツいこと言われるのはこっちなんじゃ…?

そう不思議に思ったけど、あえて聞き返さずに私は教室をあとにした。


< 32 / 295 >

この作品をシェア

pagetop