わんことにゃんこの愛し方
なんだろう、何かあるのかな。
そう不思議に思っても、女子の人数が多すぎて中心にあるであろうその核なんて見えるわけもなく。
だからと言ってその中に突入する気力もなく。
私は取り合えず一番後ろの席に座った。
今は自由席らしく、好きな席に座ってもいいらしいが、私が座ったあと、私の周りの席は男子で埋まった。
なぜだ。
隣の席の男子が何か言いたそうにしていたから、『何?』と首を傾げれば、彼はカチンと石像か何かのように固まる。
なぜだ。
でも、その理由はすぐに自分で思い至った。
そして、ふっと自嘲めいた笑みが思わずこぼれる。
―――ああ、顔か。