わんことにゃんこの愛し方



なんだコイツだれだコイツ、

少なくとも睨まれて笑い出すような変人の知り合いは居なかったはずだ、たぶん。


しばらく無言で睨んでいると、笑いすぎてなのか滲んだ涙を拭いながら、茶髪変人はにっこりと微笑んだ。


「まぁ、俺けっこう変わっちゃったし無理ないかな〜。三年ぶりだもんね、理桜ちゃん。」


…三年ぶり?


「これでわかんないかな?」


親指と人差し指でわっかを作って、二つのわっかを目に重ねる。


なんだこの不審人物は。


でも、脳内に浮かんできたぐるぐる眼鏡。

ちっちゃい男の子。

泣き虫な幼馴染み。



「もしかして…」



やっと気づいてくれたんだ〜、なんて緩い笑顔。

それすらも、記憶に重なる。


信じられない、けど、だけど、でもでも、




「…………か、奏?」



恐る恐る唱えた昔馴染みの名前に、


目の前の茶色いわんこは笑った。



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