君と見たこの蒼い蒼空

ジリジリした太陽が痛い。
でも走るので風がついてきて
駅までの道のりは何故か心地よかった。
「少し早すぎたかな?」
ビルの横にある時計台の針は9時半を指している。
和津との待ち合わせは10時。
まだまだ時間がある。
私はカラカラになった喉を潤すため、浴衣や水着が入っているバッグからユニオンジャックの財布を取りだし、200円自販機に小銭を入れ、オレンジジュースを買った。
渇いた喉は徐々に潤い、私を安心させた。
でもドキドキと高鳴る鼓動はあの青い蒼空まで届きそうだ。
私は『ふーぅ』と蒼空にため息を吐く。
額に汗が滲む。
時計台を見ると時間は10時5分。
別にそんなに遅れているワケじゃない。
だけど何故か不安になる。

この時から私は未来を分かっていたのかな?

神様私は今、そんな事を思います.





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