天使と悪魔
「………ん?」
もそもそと目覚まし時計を掴んで時間を確認する椛。
頭、すごいことに、なっていますよ。
『うー、眠いー。耳痛いー』
…ついでにお前もな。
いつもと同じ朝。
いつも通りの支度。
………でも、その中で少しだけ違う椛の目。
「いってきまーす……」
「いってらっしゃい」
玄関を出て、一歩二歩。
「……ふーっ……………よし。」
なぜかガッツポーズ。
…………は?
ぽかんとするあたし。
椛に何があったし。
そんな中ニヤニヤしてるあいつ。
『………何にやけてんだ、気持ち悪い。』
『そりゃにやけるわよ、うふふ。…ようやく勇気出るわよ、この子。』