天使と悪魔



悪魔だからなんだ。

悪魔だからって、なんなんだよ……!!


悪魔だから、悪魔だから………




悪魔だって



『………っ悪魔だって!!』



心から叫んだ。



『……人間の役に立ちたいと思ったっていいだろ…』



つう……
自然と流れた涙。




『なんで………なんで悪魔が人間を大切に思っちゃいけないんだ……』



………れ



『なんで……悪魔は…悪魔、は……こんな……っ』



………まれ



『あたしはただ……椛に後悔して欲しくない…だけ……なのに……』



…とまれ!!!



何度心で叫んでもあたしの涙は止まらない。

頼むよ、止まってくれよ…
情けなくて仕方ない。



そんなあたしをふわっと優しく包み込む、ムカつく奴。






『……そうよね。悪魔だって後悔の辛さ、わかってるもんね。』



…………優しい臭い



『………クサイ…。』



鼻が、曲がりそうだ。



< 8 / 12 >

この作品をシェア

pagetop