苺恋
教室に入ると 親友の 麻実 が近寄ってきた。
「咲奈~! また 遅刻? 補習じゃん」
麻実は 幼稚園からの親友なんだ。
丸ボブの明るい子。
「あ。咲奈! 校門の所で しゃべってた子誰ー?」
「え? 光汰くん? 朝初めて会ったんだー!」
「光汰くんって 廣瀬 光汰?」
「うん。そうだょ♪」
「え~!!廣瀬 光汰に声かけられたんだ!! すごいね!てか 咲奈 廣瀬光汰 知らないの!?」
「え!? 知らないよ?」
光汰くんって有名なのかな?
「そ―なんだ♪」
麻実は 私を見ながら ニヤニヤしている。
「なに!? なんでニヤニヤしてんの―?」
「なんでもないよ」
「そっか♪」
麻実が
私に隠し事するわけないもんね。