黒羽-kurohane-
プロローグ
サァ…ッ
小鳥のさえずり、
木の葉の浮く音、
水面の揺れ・・・
私の周りの全ての音が止まったような気がした――――・・・
そして、彼を纏うすべてのものが愛しくなる。
このときの私は、どんなことが起きるかを知らずにいた
ただ、幸せを求めて生きているだけだった
学校に行って、勉強して…その繰り返し。
彼の存在だけでこれ程にも、
私の運命が変わるとは思いもしなかった―――・・・。