酸欠3秒前。





「キスもセックスも、こうやって、ただ触れるだけのことでも、私おかしいくらい、どきどきして、もう息ができなくなるんです…。先輩にさわられると、未だに恥ずかしいし、緊張するし………ああもうだめです」


なんだか顔が熱くなって訳が分からなくなってきた。


あわてて先輩から離れようとすると、先輩にぐっと腰を引き付けられた。


そしてそのまま、触れるだけのキスをした。


鼻と鼻とがくっつきそうな距離で、先輩が私を見つめる。


「……今、どきどきしてるの?」


「………え?」


「今、恥ずかしい?緊張してる?僕のことで、頭いっぱい……?」


「…………はい……」


私が聞かれるままに答えると。


先輩は、いたずらっぽく笑って、


「…………僕もだ」


……そのまま、深い深いキスをした。









今夜もふたりはそろって、


酸欠3秒前。




(ああやっぱり死にそうです先輩)


(幸せ過ぎて?)


(そうではないです。
………いや、やっぱりそうかも)





[END]




< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

冬が、きた。
/著

総文字数/24,656

恋愛(その他)57ページ

表紙を見る
春の旋律
/著

総文字数/8,187

恋愛(その他)26ページ

表紙を見る
写真を撮って
/著

総文字数/7,246

恋愛(その他)21ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop