砂漠に堕ちた天使 番外編

「「きゃっ!」」



荷台にいたファラウラや莉世、他の踊り子たちがつんのめったり、転がったりする。



「ど、どうしたの?団長!?」



起き上がったファラウラはいち早く前にいる団長へ声をかける。



「王様の騎兵隊に囲まれた どうやらすぐに参上しなくてはいけないらしい」



街へ寄ってから、どうにかラシッドの元へ行ってくれる者を探す予定だった。



それがすぐに宮殿へ行かなくてはならなくなったのだ。



「そんな……」



莉世は落胆の色を隠せない。



「大丈夫よ 宮殿に行ってもどうにかなると思うの 時間はかかるかもしれないけれど一緒に行きましょう」



ファラウラは莉世を元気づけるように言った。



「そうよ、まずは宮殿で美味しいものを頂きましょう きっと待遇はいいはずだわ」



踊り子のセリナが言う。



「ねえ、その飾りをどこかにしまわないと怪しまれるんじゃないかしら」



踊り子の1人、ラミルも言う。



「ええ、ファラウラ、しまってくれる?」



莉世は手足の装飾品を外していった。


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