砂漠に堕ちた天使　番外編
食前酒がふるまわれた。



それは莉世達にもふるまわれる。



「そこの者たち、よく来てくれた　さあ、踊って見せなさい」



「は、はいっ！」



ファラウラを初め、女の子たちが頭を下げる。



この世界へ来てから姫の生活だった莉世も彼女たちに習って頭を下げる。



ファラウラはすくっと立ち上がると姫の座る５メートルほど前まで歩いた。



他の女の子たちもファラウラより３歩ほど下がって立つ。



「残念だが、楽師団はいない　音がないのはいささかつまらぬが、私を楽しませてくれ」


姫はファラウラに言う。



ファラウラと女の子たちは踊り始めた。



その踊りは莉世が見ても素晴らしいものだった。



音はないが、ファラウラ達の髪に編み込まれている鈴がシャランシャランと聞こえ音楽が聞こえてくるようだ。


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