砂漠に堕ちた天使 番外編
******



ファラウラとセリナの努力にもかかわらず、日は刻一刻と過ぎてしまう。



ジャダハールとこの国の距離がどのくらいあるのか聞いたところ、馬で2日はかかると聞いた。



往復4日かかるのだ。



すでに4日が過ぎようとしている。



使いの者がジャダハールに行ったとしても、お兄様は来るのは難しい……。



莉世はあきらめかけていた。



そんな時、ファラウラが慌てたように部屋に入ってきた。



「何を慌てているの?」



莉世は憂鬱な気分で聞く。



「あさって、賓客の為に宴が開かれると言うの それで、ハサート王子の花嫁も披露しようと言う話が団長にきたのよ」



団長は莉世の父親のような役目になっている。



「また踊らなくてはならないの?」



「ええ、でもね、聞いて驚かないで?賓客と言うのがジャダハール国の大臣だと言う話なの」




< 50 / 85 >

この作品をシェア

pagetop