月の欠片

(愛美と圭輔くんはどうなったんだろぉ…)


心配だったけど、愛美から連絡はなかった。



でも、心配や不安も洸太がいる事で


あまり考えずにいられた。


昼過ぎになって、


『梨花、俺ももっと一緒にいてやりてぇけど、仕事だし…そろそろ帰るわ。』


申し訳なさそうな顔で洸太が言った。

途端に不安になった。


『うん…そうだよね、私も用意しなくちゃ…ありがとう傍にいてくれて!嬉しかった。』



そう言って洸太を見送った。


独りになると不安が襲う。



愛美が今日から店に来なくなるんじゃないかと心配だった。


早く出勤時間が来てほしかった。



< 113 / 161 >

この作品をシェア

pagetop