月の欠片
現実


次の日の朝、


『じゃあ、また』


『うん、来てくれてありがとうね…気を付けて帰るんだよ』


『会社、遅れちゃうよ?』


そう言うと、私の頭を撫でて玄関を出ていった。



私は3日間分の荷物をまとめて、


冷蔵庫に残った野菜を料理して食べられるようにしておいた。


ガスや電気、窓の確認をして部屋を出た。



駅までは歩いて10分くらいだった。



(あっと言う間に休み終わっちゃったな…)


駅に着いて切符を買い、電車を待った。


新幹線に乗るためには、電車を乗り継いで行かなきゃならなかった。



車内では、私の街とは違うイントネーションの言葉があちらこちらから聞こえる。



(私、来年からこの街に馴染めるのかな…)


そんな事を思いながら、楽しかった3日間を振り返っていた。



< 131 / 161 >

この作品をシェア

pagetop