月の欠片
衝突
そもそも、私が愛美を避けたのは
圭輔くんがあんなに好きで輝いていた愛美が
急に真田さんの元へ戻ったからだった。
過去がどうであれ、リセット出来なかった愛美に私は怒りを隠せなかった。
そんな時に洸太に電話しても話せない状態だった。
どうしようもない時は、誰かに救いの手を求めてしまう。
そんな時、すぐに手を掴んでくれないと不安になって、
寂しくなって逃げ出してしまう。
私の悪い癖だった。
理解出来ない事があると、逃げ出して向き合おうとしない。