月の欠片
『泣いてるだけじゃわかんないよ…私はそんなに頼りない?私は愛美の気持ちわかってあげられない?』
私は感情を押さえられずに愛美に尋ねた。
『…そうじゃないです…でも、これは私の問題なんです』
『愛美の問題?だから私には関係ないってわけ?』
『すいません…自分でもわからないんです、どうしたらいいのかも…話せるようになるまで、もう少し待っててもらえませんか?』
愛美が真っ直ぐ私を見てそう言った。
『わかった…愛美を信じるよ、話してくれるまで待ってるから』
『ありがとうございます!あっ…あと、梨花さんのお客さんに手を出したって話、あれは絶対にないです』
『それはわかってるから、大丈夫だよ。噂は私が止めとくから…』
『本当に迷惑かけちゃって、何て言ったらいいのか…すいませんでした。』
『…ううん、私には愛美は特別だから!!それだけは忘れないで!!!』
そう言って私はロッカーを出た。