月の欠片
『うん、こないだ哲也と話しててね。同窓会の話になったんだけど…』
(あっ!忘れてた…)
真希の言葉に同窓会の事を思い出す。
『そしたらね、梨花も来るって聞いたから、一緒に行こうと思って電話したの。』
(同窓会かぁ〜面倒くさいなぁ…)
なんて思いつつも、フッと宮川洸太の顔が浮かんだ。
(アイツに会えるならいいか…)
たいして知りもしないのに、哲也じゃなくて宮川洸太の事を考えてた。
『うん…うん…わかった、じゃあ7日の16時に真希んちの下ね。』
─結局、行く事にした。
(何着ていこうかな…)
クローゼットを開けながら、
仕事じゃなくて同窓会の事を考えてた。
─ヤバイ!遅刻!!!